2026年6月の保険改定について
6月に健康保険の改定がありました。
歯科医師にとって、また健康保険を利用する患者さんにとっても有益な改定だとは言えない内容でした。
例えば、CAD/CAM冠という非金属の白いかぶせ物の適応範囲が広がりました。これは従来の金属のかぶせ物よりもトラブルが生じやすいものです。
CAD/CAM冠は白い色をしているので、金属のかぶせ物よりも見た目はいいです。しかし、見た目の問題を別にしたとき、CAD/CAM冠の方が金属でかぶせるよりもいいと考える歯科医師はいないのではないでしょうか。
CAD/CAM冠は、一般的な感覚ではそれなりに良い仮歯というくらいのものではないでしょうか。では、なぜそのようなものが新しく保険で承認されたのでしょうか。
日本歯科医師会会長の高橋英登氏は、金属は費用がかかるので、その使用をやめてCAD/CAM冠を推進していくと明言しています。
しかし、金属の価格が高いということが、その根本的な理由でしょうか。金属の価格とは比較にならないほど高価な新しい薬でも、保険で承認されています。それは、病気の治療に必要不可欠であると医師、そして国が判断したからです。
仮歯の材料のようなものが承認されてしまっても、誰もなにも言わないのは、多くの歯科医師が健康保険での診療をあきらめているからなのでしょう。